本章では「長所、短所について」お話をしたいと思います。

今まで「なりたい自分」という軸を考えていく過程で、長所と短所にも自身で触れたと思いますが、ここで今一度整理しておきましょう。何故「長所、短所」だけわざわざピックアップするかというと、この項目だけ「客観的に見る事」が非常に大事且つ難しいからです。

何故、軸を思考する時でなく、今のタイミングかと言うと、軸を考え情報収集を行い職歴書への記載事項を整理した今が、一番自分を客観視できる状態だからです。職歴書を記載する時に申し上げた、「誰かに伝える」という過程を経なければ自分を客観視することは難しいのです。

■何を伝えれば良いのか?

長所と短所を知る事によって企業が何を見たいのか?

「この人は対人能力が高そうだから今回募集している営業に向いている」や「思慮深い人なので、ラインよりスタッフ系に向いている」など、職種や会社の雰囲気に合うかを見ているだけではありません。

一番見ている点は、自分を「客観視」しているか。もっと言うと「内省する習慣があるかどうか」を見ています。内省とは読んで字のごとく「自分を深く反省すること」です。

つまり、短所や長所を考える際に「○○は得意だな」や「○○は苦手だな」のような表面的な事ではなく、「○○が得意」では、「何故それが得意になったのか?そこまでのプロセスには何があったのか?」を客観的に伝えなければいけないという事です。

■共通点のピックアップについて

では、具体的にどのように書けば良いでしょうか。

まず、自分の軸を考えた時の「成功体験、失敗体験」をピックアップしてください。社会人になってからだけでなく、もっと昔から振り返っている方は、特に「成功体験、失敗体験を見比べて共通点が多いもの」をピックアップしてください。理由は、長所や短所というものは幼少期時代の積み重ねで大きく変わる事は少ないから、より昔の体験と繋げたほうが説得力があるからです。もし、社会人から振り返っている方はその体験の中で共通点をピックアップしてみてください。

■共通点とは何か?

「共通点のピックアップ」で言っている「共通点」とは「根幹にある感情(動機)」の事です。「その行動をした時に何を思ったか、また、そう思った時は何の行動をしていたか」という事です。

例えば、高校、大学とずっとサッカーをしていた人がいるとします。その時の成功体験と失敗体験が以下だったとします。尚、ここでは成功体験を一番嬉しかった体験、失敗体験を一番悔しかった体験としています。

・高校の時に全国大会出場を果たしたことが一番嬉しかった。試合には出られなかったが、「試合に出るためにはどうする?」を常に考え、準レギュラーのポジションを貰い、練習のダミーチームなどで相手校の偵察をしっかりしたので、それが勝利につながった。

・大学の時の最後の試合で負けてしまった時に一番悔しかった。ベンチ入りメンバーに選ばれていたが、怪我でチームを離れてしまい、入院を余儀なくされたのでチームに何の貢献も出来ずに負けてしまった。

一見、この2つのエピソードは違う種類のエピソードに見えます。しかし、良く見てみると根幹にある感情は「犠牲心」「誰かのために何かをしたい」という感情です。高校の時には、もしかしたら、自分が活躍をした瞬間もあったかもしれません。しかし、その時が一番嬉しかったワケではないのです。

大学時代も、もしかしたら自分の大きなミスで負けた試合もあったかもしれません。しかしそれが一番悔しいワケではないのです。

つまりこの人は「犠牲心」「誰かのために何かをしたい」が「根幹にある感情なのです。」