本章では、前章と引き続き、職歴書を記載する際のコツや注意点を、実例を交えご紹介していきます。

■専門的なスキルについて

汎用性が少なく、専門性のあるスキルも会社によってはプラス材料になり得ます。特にスタッフ系に良く見られるパターンかと思います。

例えばある会社で資金調達を担当していた場合、「○○ではシステム開発の資金調達を担当していました。基本的には一人で一つのプロジェクトを担当しますので、銀行の選別から交渉、書面作りなど、一通り経験があります。」という内容です。

主に財務関係の仕事に就く際に有利だと思いますが、例えば営業もコスト管理の意識がしっかりしている会社や、キャッシュフローが分かっていないと交渉がしにくい会社などにも、こういう貴重な経験は評価されることがあります。

■マネージャーとしての立場を求められている場合

主に30台中盤以降の方が該当しますが、転職後2~3年、もしくは転職直後にマネジメントをする立場を任される場合です。別の章でも「マネジメント経験は大事」というお話しをしましたが、今回のケースは、より具体的且つ汎用性のある内容を記載する必要があります。

例えば、不動産ディベロッパーでマネージャー職に従事していた場合。「総戸数1000戸の物件を取り仕切る課の課長をしていました。メンバーは総勢15名おり、その物件の人員配置、コスト管理、戦略立案をしておりました。ある程度、部下に権限移譲をしていましたが、物件の売り上げに直結する広告投下費用や、広告内容に関しては、担当者をフォローしながら、目標通りの完売を達成しました。」のような内容です。

別の章でお話したケースよりも「早急に」マネージャーとしての資質を求められますので、実際に「どのくらいの規模の事を」「どのくらいのメンバーを抱えて」「具体的にどのようなプロセスで」「どういう結果をもたらしたか」を詳細に記載する必要があります。

例え転職先が同業種でも、文化や風土が会社によって違いますので、マネージャーとしての資質を見極めるのは読み手側も非常に大変です。だからこそ、具体的且つ分かり易く記載する事を特にこのケースは心がけましょう。

■その他の注意点

その他、文章の書き方などの注意点です。

・文章は長くなり過ぎないようにしましょう。

文節が3~4以上ある文章が続くと、読みにくくなるので、2~3程度に抑えるよう意識しましょう。「○○の営業」「○○に異動」など体言止めを活用することも文章を分かり易くするコツです。

・年号は統一させましょう。

一般的には「平成」の元号で統一する場合が多いです。

・専門用語や社内用語に気を付ける

特に異業種転換の場合や、社内用語が多い企業などは気を付けましょう。金融や不動産など、一般的に馴染みがないものを扱う企業や、法人を相手にする事がメインの企業などは、専門用語、社内用語が多くなりがちですので注意しましょう。

・守秘義務は守る

大手○○社の○○というプログラムを作成。などのように実名を出し、他社を絡めての事例は注意しましょう。ビジネスモラルが低いと判断されてしまいます。

■まとめ

「エージェントとの面談前にしておくこと」でも申し上げましたが、「客観性」と「読み手」を意識しましょう。誰がどう見ても理解できる文章と、誰がどう見ても評価できる内容にする事が大切です。書類選考で選考落選となってしまうと非常に惜しいです。少しの工夫で落選が変わりますので、時間をかえて慎重に作成しましょう。

また、今回は4章に渡り色々な角度から実例を挙げてきました。勿論、全てに該当しているワケはないですし、自分の強みをアピールできるポイントは人それぞれ違うと思います。従って、自分の軸を見つめなおしながら、今まで話をしたことの「何をアピールすれば良いか?」を希望の業界、職種と照らし合わせて考えてみましょう。