前章から引き続き職務経歴書を記載する上での注意点や書き方のコツをお話いたします。

■「顧客数」をアピールする場合

自分で持っている顧客は大事な武器です。しかし、「顧客」という強みは「転職後も顧客を自分で持ってこられるか」「顧客に信頼されるまでのプロセス」という二点を相手に伝えなければいけません。

例えば同業種で「弊社(現在勤めている会社)は『顧客は個人で持つ』という概念で、会社に属していないという考え方です。逆に言うと、大きな失敗をしても責任は自分で持つ必要があります。従って、今私の担当している顧客は貴社でもそのまま顧客としてご紹介する事ができます」などです。

プロセスに関しては、「どんなに忙しい時でも、月10件以上の新規開拓、その中で2件継続フォローするという目標を自分に課してきました。それにより、社内でも一二を争う顧客数になったので、貴社でも積極的に新規開拓に取り組むことが出来ます」のような内容を記載すると良いでしょう。

■目玉となった商品やシステムの開発アピール

こちらは業種が限られてきますが、会社の目玉となる商品やシステムを作り上げた経験は非常に評価が高くなります。自分主導でなくても、その一員であるだけで、その経験から得られたものをキチンと伝える事が出来れば、大きな武器になるでしょう。 例えば、冷凍食品メインの食品メーカーに従事している場合、「会社を代表する○○という開発チームの一員でした。主にターゲットである30代~40代の主婦層に対してインタビューやデータ整理などのマーケティングを担当。その商品の味や解凍時間、価格までにも影響を与える事が出来ました。」などです。

やはり、そもそもその商品自体が「成功」しているという事で、正しいプロセスを踏む事が出来ている点が評価されます。

■同業種への転職の場合

同業種への転職の場合、今までの経験を次の会社に繋げることは必須条件です。なるべく具体的に伝える事を意識しましょう。

例えば小売店の営業をしていた場合、「お客様のニーズに応えるべく、私が担当していた○○というメーカーの家電は全て操作や強みを覚えました。誰に何を聞かれても良いように新しい商品が出るたびに勉強をして、お客様の知識に負けないよう努めていました。」というような内容です。単純にその知識自体が次の会社でも活きますし、同じプロセスで仕事に取り組んでもらえれば、会社としてもプラスとなるからです。

■類似職歴を持った場合

営業ではないが「営業企画」であった、のように類似職歴を持った場合にも経験が生きてきます。例えば「営業職は未経験ですが、営業をバックアップする部署にずっとおりました。顧客のマーケティングやその商品の資料作成を担当していたので、お客様にどう伝えればご理解いただけるかのポイントは分かっています。」のようなイメージです。裏方を知っているという強みは営業でも活かせると判断されれば非常に良い印象になります。

■マネジメント経験

別の章でもお話しをしましたが、マネジメント経験は非常に大事な要素です。誰でもいずれマネジメントをする立場を期待して採用するので、特に30代半ば辺りからは視座感がマネージャーレベルを求める会社もあります。メンバーを実際に持つ、所謂「課長」などの大それたものでなくても結構です。

例えば「『新商品勉強講座』という、若手を中心に新商品の勉強をリアルタイムでしていく講座を作りました。これはメーカーで新商品が出る度にメンバーで割り振りをして、その商品の事を調べ、他のメンバーに講義していくという内容のものです。」のような経験でも大丈夫です。

勿論、実際にメンバーを持って「8人のメンバーをマネジメントした」という経験も大事ですが、何かを会社のために行い、それを取り仕切る存在であったという点が大事な事です。