転職活動も少しずつ進んできており、エージェントからの電話やメールも増えてくる時期かと思います。ここからが更に忙しくなる段階ですので、現在会社に務めながら転職活動を行っている方は両立できるよう努めましょう。今回はそんな会社での立ち居振る舞いのおお話しです。

■「会社にとって」を考える1

転職する方によっては転職を軽く考えている方もいます。勿論、職業選択は個人の自由ですし、「会社に恩義があるから・・」という方もいれば、「会社はステップアップの踏み台に過ぎない」という方もいます。それは人それぞれの価値観ですから、何が正解というものは存在しません。

ただ一つ覚えておいてもらいたいことが、「社員が転職をする」という事は会社にとっては大きな痛手になるという事です。これは非常に重要な事です。

会社にとって人材流出は会社の大きな損害なのです。例えば、営業部にいる方が何かをミスして会社に〇〇千万円という金銭的な被害をもたらしたとします。その被害はその加害者も上司も、そして会社にとっても大きな痛手になり、周りも「大変なことだ」という認識があるでしょう。

これを「人事部」の観点で置き換えてみるといかがでしょうか。人事部の中でも「新卒採用チーム」「中途採用チーム」「社内配置構築チーム」「社内環境整備チーム」など様々な部署やチームがあります。1人の社員が辞めるという事は、この全ての部署に関わってくることなのです。先ほどの営業部にとっての「ミスによる金銭的な被害」と、人事部にとっての「転職による人材流出」の話は同じなのです。

■「会社にとって」を考える2

例えば、年収500万円の社員だったとしても、その方の社会保険や、使用している備品、会社のビルを借りるための賃料などを計算すると、年収の倍の1,000万円以上その人に会社は払っていることとなります。そして、その方は1~2年目で、まだ会社の利益に貢献していない時の「教育料」も金額に換算したら、入社5年の若者でも数千万円の費用を会社はその人に投資をしている事になるのです。

つまり、会社にとって社員は「会社の利益に貢献している貴重な人材」であると同時に「会社も多大な費用を払い、育ててきた存在」でもあるのです。特に年次の若い社員は、OJT制度などを活用し、社会の常識を含めて仕事を一から懇切丁寧に教えるという文化が日本にはあります。そんな貴重な時間と費用を投下して育て上げた人材を流出することは、会社にとって大きな損害となるのです。

例えば、10年目の転職者を補完するためには新卒採用を何人増やさなくてはいけないでしょうか。そして、その人たちを何年育てなくてはいけないでしょうか。

同じく中途採用者で補完する場合も同様です。会社のシステムに慣れるため、10年目で転職をしていった元社員のレベルになるまで、どの程度育てる必要があるでしょうか。

採用コストも上がりますし、教育コストも上がります。社員数が少なければ少ないほど、1人の人材が転職をするという事がどれだけ会社にとっての損害かお分かり頂けたかと思います。

■まとめ

この章では転職をすることが会社にとってどれほどのものかをご説明しました。何故ここまでしつこく申し上げるかというと、これを把握している方が極端に少ないからです。ここで考えて頂きたいのが、今転職をしようとして希望している会社。その会社にとっても転職をされるのが上記のように大きな痛手になるのです

つまり、面接であなたを見極める時には「会社の雰囲気とマッチしているか」や「職務適性が合っているか」などの要素もありますが「長くこの会社にいてくれるか」という要素も勿論あります。その時に転職に対して会社がどう思っているかを認識している事は大きな強みになります。